2023年1月28日、約束を果たしに、鎌倉へ行ってきました。これまでパラスポーツをつうじて、声援を届けてくれた人たちがたくさんいます。昨年、オンラインで会話した人の中で、お子さんがマフッチ症候群のため脚を手術し、長期で入院していることを知りました。退院したら会いにいく約束を交わしてました。

鎌倉駅を降りて、出会った瞬間から、笑顔で迎えてくれました。食事した後、アナと雪の女王ごっこに誘ってくれました。ちなみに、私はオラフ役を拝命しました。ずっと、ニコニコ話しかけてくれましたが、突然、泣き出してしまう場面がありました。

その瞬間は親御さんと病気の話をしたりしていましたが、今振り返ると、その子にとっては嫌な思い出を掘り起こしてしまったのかもしれません。創外固定具をつけながら、痛さに我慢し、病室の中で耐えるというのは、本当に辛く苦しい時間だったと思います。

私も同じように、イリザロフ式という手術で、骨を延長する手術をしました。幼い頃の出来事でしたが、麻酔がメロン味だったのでメロンを食べると、その時の記憶を思い出します。

昔から、私は好奇心旺盛な性格だったようで、車いすで院内を駆け回ったことや、自転車に乗って頭から血を流したこと、原付の免許、マニュアルの自動車免許を取得して、行動範囲を広げてきた経験がありました。

そんな自分自身の経験も伝えたところ「うちの子もたくさん移動できる可能性を感じました。」と笑顔で答えてくれました。これから体力をつけるために、水泳や乗馬にも挑戦したいそうです。

しばらく海辺のドライブを楽しませていただき、再び鎌倉駅へ到着。その子は「帰らないで」と泣きながら言ってくれました。嬉しかったなぁ。また、必ず会いに行こうと思います。

その子は、今年も再び手術を予定しています。マフッチ症候群は何度も手術して、骨の変形や、血管腫瘍を摘出する病気です。私は、痛さに耐えられない状況で、1回の手術だったと両親から聞いたことがあります。その痛みや苦しみはよく理解できます。

今後、私に出来ることは、励ましの言葉や、パラスポーツで結果を残して伝えること、この病気の解明につなげるために、情報発信し、行動するこだと思いました。生きている証を残していこうと思います。

今回、一緒に同行しくれた方もオリエール病があり手術を何度も経験されました。ここの場所でも書きましたが、去年、人生で初めて同じ病気と出会った人です。ホームページや、Twitterへ連絡いただいたことがきっかけで、今でもやりとりさせていただいています。

最後に、過去のデータによると、マフッチ症候群の患者数は日本で1,000人。骨が変形するオリエール病と血管腫瘍が合併すると、マフッチ症候群となります。稀少患者で難病指定はされていません。私へSNSをつうじて、メッセージをいただき、定期的に全国の同じ病気の人たちとオンラインで会話するようになりました。

これからも手術する小さい子どもたちがいます。体の痛みだけでなく、精神的に嫌な思いもあったそうです。片足立ちせざるを得ない状況にも関わらず、しっかりと立ちなさいと注意されたり、子ども用の車いすをベビーカーと勘違いされ、入場を断られて嫌な思いをされたりした経験があるそうです。片足だしは自分自身も注意された経験があります。成人になってからです。

相手のことを考えて、少し想像を膨らませることで、相手に不愉快な思いをさせなくて良いケースもあります。是非、一緒に考えていきましょう。 
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