【構想から約2年】2024年12月13日、山梨県立盲学校の生徒たちを対象に鉄道施設の乗車体験を企画しました。竜王駅では、自動改札やエレベーター、階段に触れてもらい、乗車券を購入して甲府駅まで電車に乗る体験をしていただきました。
今回のアイデアに至った経緯は、私は自分の病気によって困ったと感じたことはありませんが、障がい者としてラベリングされることがあります。
しかし、障がい者と言ってもその課題や感じ方は一人ひとり異なり、他の障がい者のことを本当の意味で理解することは難しいと感じていました。だからこそ、少しでも他のヒトの困ってたことを知り、向き合いたいという思いから、今回の企画を務める会社へ相談しました。
これまでもプライベートでは、後輩に協力してもらい、自分自身で「目を閉じて街中で遊ぶ」体感を行いました。目を閉じて街中を歩いてみると、わずかな段差や車の音が恐怖となり、周囲が見えない不安が外出を大きく妨げることを実感しました。さらに、目の不自由なヒトのためのソリューションを考えてる人や、ダイヤログインザダークへの訪問や、身近なパラアスリートへヒアリングを重ねてきました。
この経験から、「触覚」が安心感を与える重要な手段であると気づき、目の不自由なヒトが安心して移動できる環境づくりの必要性を強く感じました。
今年、県立盲学校の校長先生とのご縁をきっかけに、会社のチームと調整し、今回の乗車体験プログラムを実現しました。このプログラムでは、触覚を頼りにしながら、実際に電車を利用して安全に移動する方法を提供しました。また、サポート体制の充実にも取り組みました。
参加した生徒たちからは「自分で移動できるようになるかもしれない」という声が寄せられ、少しでも不安の軽減につながったことを嬉しく思います。構想から約2年。自分自身にとっても、とても良い時間を過ごすことができました。