SAGA 2024全国障害者スポーツ大会に山梨県選手団として出場し、競泳の25mで優勝、50mで2位の成績でした。
大会期間中、開会式から閉会式まで全てのプログラムに参加しました。自分自身が生まれ育った街である山梨県の皆さんと共に、甲府を出発し、無事に帰るまで貴重な体験ができました。皆さんと一緒に同じ目標に向かいました。優しさや絆が深まったと感じます。
今回の大会で得たものは、日頃の勝負やビジネスなどの感覚とは異なるものでした。パラスポーツと仕事の間には、はっきりした境目ではなく、どこかでつながっているようなグラデーションがあるように感じました。
特に、印象的だったエピソードの一つとして、大会中に一緒の部屋で過ごした19歳の選手との思い出です。写真もこの選手が撮影してくれました。
知的障害があるのですが、明るく、記憶力が非常に良い。毎朝5時に目覚ましが鳴るとNHKをつけ、アナウンサーの「おはようございます」に合わせて元気に挨拶する彼の姿は微笑ましかったです。また、彼は私のブログやインターネット上の情報を細かくチェックしてくれていて、今回の優勝の記録がどれだけ久しぶりだったかも教えてくれました。
彼は毎日のように、私の仕事やパラスポーツについて真剣に質問してくれました。一方、私の障害については一切触れませんでした。
彼の質問は、私をアスリートであり社会人として捉え、「今、何を考え、何をしているか」に純粋に関心を持ってくれていたのです。その姿勢に、私自身も大きく心を動かされました。
6日間、同じ時間に起き、同じ食事をし、共に練習や大会に向かう日々は、彼との絆を深め、また自分の固定観念も少しずつ解けていく感覚がありました。
就寝前、彼がご両親との電話で「大会が終わるのが寂しい」と話すのを聞きました。参加に不安があったであろう彼やご家族にとっても、この大会が特別な思い出になったことを知りました。
この大会を通じて、パラスポーツの仲間たちと共に目標を達成する喜びを味わい、また互いに尊重し合う素晴らしさを感じることができました。彼も、この投稿を見てくれているだろうか。今後も、この経験を活かし、さらに成長していきたいと思います。
では、笑顔の1日を。
とおる