2020年10月10日(土)、ブラインドサッカー協会主催ブラックロック ブラサカ親子広場の講演会に出演させていただきました。

運転士と私による鉄道の魅力や、パラスポーツの活動について、ブラインドサッカー協会所属の選手へ約1時間の講演をさせていただきました。

選手の半分以上は鉄道ファンということもあり、駅や電車などの質問に及びました。

中には、2008年の時刻表が宝物という、鉄道に関わる会社員として、大変嬉しい話も聞くことができました。特に、印象的だったことがあります。

僕は電車の運転士になれないけれど、どうしたら、電車に関わる仕事が出来ますかという小学生からの質問でした。

私は思ったことをそのまま伝えました。

自分自身、鉄道に関わる者として、電車を好きでいてくれるのは大変嬉しいです。是非、これからも鉄道を好きでいてください。

しかし、悲しいことがあります。電車の運転士になれなと言葉がありました。誰が言ったのかは分かりませんが、電車の運転士になれないと、諦める必要はありません。今回の講演でも、一切そんなことは言っていません。

なぜなら、近い将来、機械技術が発展し、無人走行による自動運転になるかもしれないし、もしかしたら、空を飛ぶかもしれません。

オペレーションやアドバイスなど、障がいがあってもやれる方法を見つけることは出来ると思います。最初から諦めることなく、やりたいことに向かい挑戦してほしいと思います。

講演後、仲間にその話をしたところ、現実問題はさまざまな制約があるので、難しいのではないかという意見もありました。

個人的に思ったことを伝えて良かったのか、しばらく悩みました。数日が経過し、振り返った結果、私が言ったことは間違っていないと思っています。

自分自身は、会社員とアスリートとして、最初から諦めなければ叶うということを経験してきました。無理だろうと言われたことも乗り越えてきました。

その子が大きくなり、電車の運転士になるために挑戦し、声をかけられた時、知らないふりだけはしたくないと思います。

そこで、私が言ったことに対し、責任を持つため、ブログに残すことにしました。

現実的には、障がいというキーワードや、障がいをかかえる当事者が発言しにくいという問題や課題点もあり、長い歴史の中において、国や県、地方自治体、各団体の関係者たちが行動し、改善してきました。

私は今回のことをきっかけに、近い将来、障がいの有無に関係なく、さまざまなフィールドで活躍できる社会環境にしていこうと強く考えるようになりました。

障がいによる固定概念を無くしたいというのが本音です。これからも自分自身を信じて、強く生きていきます。

では、笑顔の一日を。

とおる